ストレスで魔女化する前に琵琶湖で遊んできた。
生まれも育ちも岐阜であった私は、よく子どもの頃に父と福井に釣りに行き、その途中に琵琶湖に寄ってバス釣りするという週末を送っていた。学生時代も、実家に電車で帰るときはJR琵琶湖線に乗っていたため、景色もよく見知っている。世の中のワコの中で、琵琶湖が私にとって一番馴染みの深いワコである。
今回、もちろん琵琶湖で釣りをするわけだが、ついでに野草も見つけたら摘んでいく方針。
湖北。空がいかにも夏って感じできれいです。あとクソ暑い。
到着してまずはミミズ探し。ルアーはもちろん持ってきているが、正直私は釣り方には全くこだわりがないので、生きエサも平気で使う。釣れもしないルアーをひたすら投げ続けるなんて御免ですわ(ハナホジ-
昔よく釣りをしたのどかな内湖(琵琶湖湖岸の内側にある池や沼)に車を停めて、周辺でミミズを探す。
…なんでや。全然おらん。昔、この内湖沿いに張り巡らされている小さな水路に大量のミミズ(しかも20cmくらいある)がわんさかいたのを見かけたことを思い出してこの場所を選定したのだ。そのときは小雨が降っていて、雨水が地面に染み込んで、息苦しくなったミミズが這い出てきて水路に落ちてきたのかもしれないという条件の違いはあるにせよ、さすがに期待外れである。
余談だが、琵琶湖周辺には最大1m近くにもなる日本最大級のハッタミミズが生息していると言われている。テイルズとかで最初の方に出てくる敵かよ、ちゃんと覚えてないけど。
そろそろ野食ネタがなくなるから今週末の釣りでなんとしても魚を釣らないといけない。さもなくば滋賀県北部に生息しているらしい日本最大級のミミズであるところのハッタミミズを食べることになりかねない。
— しらたま (@shirata_marr) September 2, 2020
触ると伸びるってやつですよね? 田んぼにいるという
— 茸本 朗(たけもとあきら) 「野食ハンターの七転八倒日記」好評発売中! (@tetsuto_w) September 2, 2020
適当なツイートをしたら、日本の野食会を牽引する茸本朗先生からリプをいただいてしまった。いつもブログ読ませて頂いてます。茸本先生は大型のオオフサミミズを実食されておられるので、ハッタミミズにもご関心があるのですねわかります。
(ご参考)
巨大なミミズ(オオフサミミズ)が採れたので蒲焼きで食べてみた | 野食ハンマープライス
ミミズは数匹採れた時点で諦めて釣りにかかる。
砂地で、数十メートル先にウィード(藻)のベッドがある浅めのエリア。その辺で、ゴリやらカマツカと思われる底住みの魚たちがピコピコやっている。
今回メインで狙うのはバスではなくハス。ハスは完全魚食性のコイ科の魚で、今では全国にいるがもともとは琵琶湖と三方五湖の固有種。群れで回遊して小魚を追い回すスタイルで、琵琶湖の浅い岸際にもやってくる。
2.5gのスプーンを投げたら5投目くらいで当たった。
釣れた。もっと釣れた感のある写真を撮りたかったのだけど、この魚は口がへの字型に湾曲しておりかつ口が硬いので、口を指で持とうとすると痛いんですよ。この鳥のくちばしみたいな口のおかげで、魚をがっちり咥えられるわけですね。
25センチまではいかないもののいいサイズを早々に釣り上げ、期待もますます高まったが、その後は音沙汰なし。私の人生そんなもんです。
移動。
あら素敵なところ。
少し歩いて釣り場に到着。なんとなく飛距離がないとダメそうな雰囲気だったので、重めのスプーンを投げる。
今度は25センチくらいのバスがきた。沖のウィードに潜んでたんでしょうか。
その後も小さいハスらしき魚がその辺を泳いでいて、ルアーを追ってくるんだけど口は使ってくれない。同情するなら釣れてくれ。
昼ご飯を食べがてら移動。ここでも20数センチのブルーギルが釣れたが、ランディングに失敗して逃してしまった。
帰宅。ハスは足が早いと言いますし、量もたいしたことないのでその日中に食べます。
ハスのお口。ほんとに鳥みたいで可愛いですね。この口で魚をむさぼるけど。
鱗をとって、ハサミで腹を切って内臓を取り出す。バスは腹を開くと臭いですね。健啖隊さんの教えに従い、内臓周りの身についた脂肪はこそげ落とします。
(ご参考)
https://m.youtube.com/user/yukitan2000
塩焼き。
付け合わせは釣りのついでに摘んだ野草の3種盛り(オニノゲシ、ツユクサ、スベリヒユ)。ブルーギルも釣り上げて琵琶湖焼き魚3種盛りにしたかった。
ハスは全くクセも臭みもなく美味。淡白ながらも爽やかな風味があるから物足りなさは感じない。身はフワフワホロホロできめ細かい。鮎みたいに蓼酢をつけても絶対美味い。
バスは脂肪分が程よく身に含まれていてプリッとしており、旨味が乗ってる。腹回りはちょっと特有の臭いがあったので、ちょっと脂の取り方が足りなかったかもしれないが、でも全然美味い。バスは魚自体の味にパワーがあるので、フライなどの揚げ物にしても負けないのだろう。
次はもうちょっと数釣って他の料理もしたいですね。生き永らえる理由ができました。