しらたまが道草を採って食うブログ

野食をしていたら他の人は消えてしまった。別ブログでは酒飲んでます→ https://shiratamarr.hatenablog.com/

天ぷらでならアカメガシワはメジャー山菜と少しだけ戦える

 

繊維が強くアクやエグ味がありがちな野草にあっては、新芽しか食用に向かないものはザラにあり、その意味で芽吹きの季節である春は野草食いにとって本当に有り難い季節である。どんな植物でも新芽を見れば反射的に美味しそうにすら見える。

 

 

以前から食べてみたかった野草の新芽も出てきましたよ。

 

f:id:shiratamarr:20210410215605j:image

 

アカメガシワ

トウダイグサ科アカメガシワ属の高木。まじでどこにでもある。山野、河川敷、空き地、道路の植え込み、向かいのホーム、路地裏の窓、明け方の街 桜木町、こんなとこにいるはずもないのに(いる)。なんなら住宅街の側溝でも芽吹いてたりする。なので、レア度からすると雑草・雑木と呼んでもいいレベルである。

 

しかし民間薬として昔から用いられており、樹皮や葉を煎じて飲むと健胃作用があると言われている。

アカメガシワ:武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園

 

 

 

うちの近所にもニョキニョキ生えている。しかしこの新緑の季節に新芽の赤が差し色になって可愛いんですよね。


f:id:shiratamarr:20210410215600j:image

 

 

新芽はポキンと折れるところで折っていきます。


f:id:shiratamarr:20210410215619j:image
f:id:shiratamarr:20210410215553j:image

 

試しにその場で生で食べてみましたが、苦味があるけどわりと穏やかな苦味で、口の中にちょっとした清涼感が残る。この苦味はタンニン類であるベルギニンという成分を含み、これが健胃・整腸作用を持っています。

 

 

群生していたのでサクッと5分くらいで採り終えました。


f:id:shiratamarr:20210410215634j:image

 

葉の裏にはわりとゴワめな毛が密生しており、この毛が赤みを帯びているので葉の裏全体がぼんやり赤みがかって見える。


f:id:shiratamarr:20210410215624j:image

 

葉を水洗いするとこんな風に赤い毛が水に浮きます。

f:id:shiratamarr:20210410221320j:image

 

 

アカメガシワは天ぷら専門みたいな野草らしいので、素直に揚げときます。茹でると毛の食感が気になるけど、天ぷらにすると毛が気にならないし、厚みが出るのでモチモチした食感に変わるんですよね。

しかしブログの構成的には2記事連続で天ぷらにするのはいかがなものかと思いますね。

 

 

 

 

 

 

揚げた。


f:id:shiratamarr:20210410215610j:image

 

赤みが取れました。

 

f:id:shiratamarr:20210410221634j:image

 

美味い。苦味は気にならず、食べた後に香りが残るような残らないような、しかしたしかに微妙な爽やかさがある。インパクトはないけどクセがなくて大変食べやすい。立派に天ぷらのネタやってますよこの子。

なんなら、ふきのとうとかタラとかコシアブラみたいな個性の強いメジャー山菜と並べたら逆に箸休めみたいなポジションでなんとか生き残れるんじゃないだろうか。『推しが武道館いってくれたら死ぬ』のChamJamの舞菜的なポジション張れると思うし僕が推す。むしろメジャー山菜に比べると圧倒的に入手が容易なので、もっと好んで食べる人が多くてもいいんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

ちなみに試しに茹でて食べてみたら、毛がゴワゴワしてて苦味が普通に残ってていかにも葉っぱを食べているなぁという感じで美味しかったです。


f:id:shiratamarr:20210410215629j:image

 

 

 

 

 

 

俺たちの春はまだまだこれからだ!

 

 

(採取日: 2021年4月5日)

春の河川敷がほぼ八百屋の件

 

春なので川に来ました。水質調査のためです。

 

けっこう暖かくなってきたのでちょっと期待して来たのですが、オイカワが全然釣れません。水の中はあまり生命感もない。

 

しかしコイとミドリガメはその辺にいます。今度来たときは君たちも狙うのでよろしくね。 

 

f:id:shiratamarr:20210405185718j:image

 

 

 

 

 

水質調査が終わったので、野草をとります。

 

春の河川敷には本当に色んな野草があるので、1週間分くらいの野菜質は確保して帰りたいですね。

 

 

 

一番に狙うのは菜の花。

菜の花というのは種(しゅ)の名前ではなくて、春に花を咲かせるアブラナ科アブラナ属の総称です。なのでキャベツもブロッコリーチンゲンサイも菜の花です。

 

めっちゃ咲いとるがな。

f:id:shiratamarr:20210321002754j:image

明らかに遅かったですね。菜の花畑に植えられているような、この典型的な菜の花はセイヨウアブラナですね。

 

周りを探すともうちょっとワイルドな見た目の菜の花がありますね。カラシナです。

f:id:shiratamarr:20210320235936j:image
f:id:shiratamarr:20210320175026j:image

こいつの種がマスタードの原材料になります。ちょっと辛味がありますが、食べて美味しい菜の花なのでいただいていきます。

 

 

 

 

色合いの違う植物の群生があります。

f:id:shiratamarr:20210405190424j:image
f:id:shiratamarr:20210405190411j:image

ヤブカンゾウです(ノカンゾウかもしれないが、私は花でしか見分けられないので、ここでは便宜的にヤブカンゾウと呼ぶ)。

ヤブカンゾウと言えばアクがなくて人気の高い野草です。この時期の新芽が食べられるほか、夏〜秋の花のつぼみは金針菜と呼ばれ、ちょっとお高めの中華料理店や串焼き屋で食べられる高級食材です。昨年、近所の植え込みに生えているノカンゾウのつぼみを焼いて食べたら超絶美味しいかったので、群生地がないかと探していた子です。

 

 

 

 

 

 

続いてはノビル。

f:id:shiratamarr:20210405213233j:image
f:id:shiratamarr:20210405213248j:image

 

そんでこっちはアサツキ。
f:id:shiratamarr:20210405213239j:image
f:id:shiratamarr:20210405213244j:image

 

鱗茎がコロッとしてるのがノビル、もうちょっとスリムでらっきょうっぽい方がアサツキ。ノビルの葉の方が細く長く、アサツキの方が背丈が短くてワケギっぽさがあるので、地上に出ている様子からでも見分けられる。見た目のとおりネギの仲間。

 

 

 

 

 

食べてみたかったセイタカアワダチソウの新芽。

f:id:shiratamarr:20210405213921j:image

 

クセがあるけど好きな人は好きというタイプの野草。

以前キク科野草の天ぷらパーティーで、こいつと同じく外来キク科植物のアレチノギクを食べているので、なんとなくの味の想像はついている。大量に食べたいタイプの味ではないだろう踏んで、数株のみ採取。

 

 

 

 

 

 

あとヨモギ。草餅以外で食べるのは何気に初めて。

f:id:shiratamarr:20210405215621j:image

 

 

 

 

 

 

 

今日の成果。

f:id:shiratamarr:20210405214834j:image
f:id:shiratamarr:20210405214839j:image

新聞の左下のやつはノゲシです。今回は調理しないのでまた別記事にします。

 

 

 

 

ジュワ〜〜

 

f:id:shiratamarr:20210405215814j:image

 

こちらはとり天。僕がとり天を揚げると7割くらいの打率で中が半生になります。
f:id:shiratamarr:20210405215806j:image

 

 

 

まずはノビルの鱗茎。不味くないわけがない。f:id:shiratamarr:20210405215802j:image

ノビルはほぼネギなんですが、やっぱり野菜様であるネギに比べたら甘味も少ないので、その分ワイルドな味だと思います。

 

ヨモギ。揚げると程よく香りが丸くなって大変美味い。
f:id:shiratamarr:20210405215820j:image

 

ヤブカンゾウ

f:id:shiratamarr:20210405215810j:image

この子は本当にクセのないので、天ぷらにしても普通に美味しい。食感もシャキシャキ。逆に言えば、これだけクセがなくて食べやすい子なので、わざわざ天ぷらにしなくても美味しいと考えることもできる。

 

菜の花。
f:id:shiratamarr:20210405215832j:image

菜の花って茎の部分がホクホクしてて美味しいんですよね。

 

セイタカアワダチソウ
f:id:shiratamarr:20210405215837j:image

うん、外来のキク科の味がする。2切れ食べたら満足だし、逆に2切れよりも多くは食べられない感じのパンチの強さ。ちょっと薬っぽい香りがあるような気がする。

 

 

付け合わせには茹でたヤブカンゾウにだし醤油をかけて。
f:id:shiratamarr:20210405215827j:image

主張は強くないんだけど、仄かな甘みがあって奥ゆかしい。こういうタイプの女子が好きなオタク多い。

 

 

 

この日採った野草でその後3日間食い繋ぎました。

スーパーに野菜買いに行く前にまず河川敷、おすすめです。

 

 

(採取日: 2021年3月14日)

春の野草食べ比べ 〜 ノゲシ・カラスノエンドウ・ヒメジョオン・タネツケバナ

 

今回はうちの近所で、1時間以内にいろんな野草を採るというやつをやります。子守りの合間に1時間だけ時間をもらったので、時間までに戻らないとキレられるからです。

 

普段ベビーカーで赤ちゃんを散歩に連れていくときに、どこにどんな野草が生えているかチェックしているので、だいたいの目星はついています。

 

 

うちは住宅街にありますが、おかげさまで近くに里山があるし、その道すがらの植え込みにもいろいろ生えています。野草採りには案外いい環境です。

 

 

 

 

 

 

まずはノゲシ

f:id:shiratamarr:20210308203351j:image

 

ノゲシにはいわゆるハルノノゲシ(正式名称がノゲシ)とアキノノゲシがあり、その名のとおり、花が春に咲くか秋に咲くかの違いがあります。この2種の違いをざっと挙げると以下の通りです。

 

□ 分類

 ノゲシ→キク科ノゲシ

 アキノノゲシ→キク科アキノノゲシ

□ 時期

 ノゲシ→春に開花

 アキノノゲシ→晩夏〜秋に開花

□ 花

 ノゲシ→黄色

 アキノノゲシ→クリーム色

□ 葉の付き方

 ノゲシ→茎を抱くように葉が付く

 アキノノゲシ→葉は茎を抱かない

 

 

ノゲシというとよくレタスの原種であることに言及されるけど、レタスはアキノノゲシ属なので「アキノノゲシはレタスの原種」と言った方が筋が通っているような気がするんですが、どうなんでしょう。

金元寿子さんといえばセーラームーン水野亜美だよねって言われて「そうなんだけど、水野亜美といえばむしろ久川綾さんなんだよなぁ」みたいな話です。伝わりますでしょうかこの感じ。ともあれ、僕はセーラームーンのなかではレイちゃんが一番好きですよろしくお願いします。

 

 

 

続いてカラスノエンドウ

f:id:shiratamarr:20210314005403j:image
f:id:shiratamarr:20210314005407j:image

 

ここは日当たりがいいのか、すでに相当伸びている。先端の柔らかいところだけをいただいていきます。

カラスノエンドウは量を確保しないと食べた気にならないので、新芽をむしるのに20分くらい消費してしまった。

 

通りすがりの女性がこっちを見てますね。バンバンバンッ(布団を叩いて威嚇する音)

 

 

 

 

近所の里山にきました。

 

この里山では先日ギシギシの新芽を採りました。今回は時間の関係でスルー。

↓ 先日の記事

 

あと、ギシギシの新芽を採っていたときに香草として使えるカキドオシをみつけたのですが、もうちょっと大きくなってからこれは採ろうと思います。

f:id:shiratamarr:20210314011319j:image

 

 

 

 

木々で陰になって日当たりの良くない、少しひんやりとした場所に新芽の群生。ヒメジョオンでしょうか。

f:id:shiratamarr:20210314005939j:image
f:id:shiratamarr:20210314005946j:image
f:id:shiratamarr:20210314005942j:image

正直、ハルジオンなのかヒメジョオンなのか自信がない。もうちょっと成長すれば、以下のような特徴から区別できます。

 

□ 葉の輪郭

 ハルジオン→滑らか

 ヒメジョオン→鋸歯状(ギザギザ)

□ 葉の茎への付き方

 ハルジオン→茎を抱く

 ヒメジョオン→そうでない

□ 茎

 ハルジオン→中が空洞

 ヒメジョオン→白い髄が詰まっている

□ つぼみ

 ハルジオン→下向き

 ヒメジョオン→上向き

□ 花の時期

 ハルジオン→春

 ヒメジョオン→初夏〜秋

□ 花弁

 ハルジオン→線のように繊細

 ヒメジョオン→多少ながら幅のあるしっかりとした花びら

 

新芽の時点で既に1個目と2個目の特徴があるような気がするので、ヒメジョオンと判断しました。

単なる思い込みかもしれませんが、ヒメジョオンよりもハルジオンの方が全体的に繊細で可憐なイメージがある。

 

 

 

 

 

ハルジオンのすぐ近くにはタネツケバナ

f:id:shiratamarr:20210314020705j:image

小さくて可愛いですね。ただしこのサイズだと食べ応えがなさすぎる。

在来種のタネツケバナはもっと暖かくなってから花が咲くので、今花が咲いているこいつはミチタネツケバナという帰化種でしょう。味に違いはあるんでしょうか。

 

 

 

 

🍄 🍄 🍄 🍄 🍄 🍄 🍄 🍄

 

 

 

1時間経過したので速やかに家に戻ります。

 

その夜、妻と子どもが寝静まったので、茹でて出汁醤油をかけて食べ比べます。

 

f:id:shiratamarr:20210314021333j:image

f:id:shiratamarr:20210314091813j:image

 

 

 

ノゲシ
f:id:shiratamarr:20210314021339j:image

f:id:shiratamarr:20210314091828j:image

 

お?けっこう育っていたのに苦味もエグ味も弱く、なおかつ繊維も強くない。どうせ味はタンポポみたいなんでしょとか思ってたけど、タンポポよりもずっと食べやすくて汎用性が高そう。予想よりも遥かにレベルが高くて、ちょっと感動すらしている。

 

 

ヒメジョオン
f:id:shiratamarr:20210314021350j:image

f:id:shiratamarr:20210314091918j:image

 

あー、いかにも「外来種のキク科の野草」っていう感じの香り。香り高いといえばそうなんだけど、香りのベクトルとか苦味の強さが、全体的に薬っぽい印象。消毒液っぽさというか…。葉のうぶ毛は、食感に影響しているものの、幸いながらそこまでは気にならない。

二口までなら食べられるけど、それ以上だとちょっときつい。天ぷらにするといいアクセントになるかもしれないけど、茹ではおそらく向いてないですね。

 


カラスノエンドウ

f:id:shiratamarr:20210314021809j:image
f:id:shiratamarr:20210314021802j:image

f:id:shiratamarr:20210314091935j:image

 

試しに1本根元から採ってきたけど、明らかに成長しすぎてて食べ頃を逸しているんですよね。これを採ったすぐ近くにもっと生え始めの群生地があったのでそれを採ればよかったんですが、私有地なのかそうでないのかよく分からなかったので遠慮した結果です。良識的。

食べてみると、少し繊維があるが、野草としてはそんなに問題ないレベル。そしてマメ科らしいコクがあって美味い。食感ではもちろん劣るものの、味覚的には豆苗の先端を食べているのとそんなに変わらない。

 

 

タネツケバナ
f:id:shiratamarr:20210314021812j:image

f:id:shiratamarr:20210314021816j:image
f:id:shiratamarr:20210314021806j:image

f:id:shiratamarr:20210314092004j:image

 

個体ごとの大きさがまちまちで、小さいものは本当に小さい。あと、紫がかった個体もあることを今回初めて知った。

タネツケバナは、陸生バージョンのクレソンみたいな位置付けなので期待値が高かったが、あまりこれといった印象がない。苦味は爽やか。しかしピリッとした感じはなく、アブラナ科ならではの旨みもなく、味自体が薄い。個体の問題か、それとも調理の問題かは分からないけど、再検証のため今度また採ってみる。

 

 

 

 

 

 

 

後日、お浸しで消費し切らなかったカラスノエンドウノゲシヒメジョオンを使い切るため調理。

 

カラスノエンドウはなんとなくミートソースに。

f:id:shiratamarr:20210316202015j:image
f:id:shiratamarr:20210321001954j:image

 

ミートソースにカラスノエンドウは全然いけますね。クセのある食材ではないので洋風の味付けにも馴染む。基本的に野草を口にしたがらない妻に、野草が入っている旨を伝えずにしれっと出したら普通に食べていたので、たぶん大丈夫です。

 

余談ですが、ミートソースにはローズマリーを入れましたが、もちろんその辺の植え込みに生えていたやつです。私の基準ですが、その辺のローズマリーを見て、「食材がタダで手に入る」と思うか、「気分的に買ったやつじゃないとやだ」と思うかが、野食ができる人かどうかの分かれ目かなと思います。

 

 

ノゲシヒメジョオンは残っている量が少なかったので、ラーメンに添えました。

f:id:shiratamarr:20210316202836j:image

ノゲシはやはり安パイですね。ニュートラルな味わいなので、そこにいても違和感がない。友達系彼女だ。

 

それに引き換え、やっぱりヒメジョオンは薬っぽい。まぁ、茹でたやつを冷凍保存しただけで追加の調理を施したわけじゃないから、味が変わってるはずないんだけどね。八角を効かせた中華風の炒め物なんかにしたら、また違う印象になったかもしれない。

 

 

実際に食べてみると、事前のイメージはあまりあてにならないことがよくわかりました。私の中での期待値が高かったタネツケバナが実際はそこまでではなく、逆にそんなに期待してなかったノゲシが美味しかった。

やっぱり、ちゃんと自分の五感を使って経験しないとだめですね。

 

 

 

(採取日: 2021年2月23日)

野草を採ってるときに「何してるんですか?」と話しかけられたときの対処法

 

私は基本的に一人で行うアクティビティしか趣味にしていないので、野食もソロでやっています。一人でやってるのを「ソロ」って言えばちょっとかっこよく聞こえると思ったら大間違いですよ。

 

野草を採るのって、世間の多くの人から見ると怪しい行動らしいです。山に山菜を採りに行ったり、土手につくしを採りに行くのは一般的ですが、他の野草になると途端に理解されなくなります。

ほらさっそく、道端で野草を摘んでいたら通行人がジロジロと見てきます。こっち見んな見世物じゃねえんだ。

最悪の場合、「何をやってるんですか?」とわざわざ接触を図りにくる輩までいるのだから困る。俺に構うな。

 

釣りのシーンでもこういうことはたまにあります。特に、バス釣りのフィールドで餌釣りをやっていると、どこぞのルアー釣り師が「あ、エサですか?」と話しかけてくる。え、なんですか、ルアー釣りじゃないといけない条例でもあるんですか。ルアー釣り師に在らずんば文明人に在らずとでも、そう言いたいのわけですか。それにしてもなんですかあなたがぶら下げているそのジョイクロは、どんだけでかい魚狙ってんですか。こんな小さいフィールドでそんな馬鹿でかいルアー通したらプレッシャーかかって釣れるもんも釣れないですよね、もっと頭使ってくださいよ。人のことより、そのルアーの購入費用が無駄になるかもしれない自分の心配でもしていたらどうですか。

 

 

 

万が一人から話し掛けられたらどう返事をすればいいでしょうか。「ちょっと野草を食べようと思ってて」などと正直に言おうものなら、「はえ〜雑草を食べるんですか」と興味なさそうに言い捨てて、会話が広がることなく相手は去っていきます。

正直に話していいことはありません。ただあなたの心の隅っこに虚しさが残っただけです。

 

相手はいわばテロリストです。ちゃんと襲われたときのために武装しなければいけないのですよ。

 

 

 

この記事では、野食アクティビティ中に敵に話しかけられた場合のTipsを紹介します。

 

 

 

 

 

【ケース】

あなたが道端で野草を引っこ抜いていると、中年のおっさんが「何してんの?」と話しかけてきます。適切に追い払ってください。

 

 

 

 

 

 

 

【解答例①】

「飼ってるペットのエサを採ってるんです」

 

野草を採っている = その人が食べる という図式は非常に狭い考え方です。話しかけてきたおっさんがこの図式に思考がはまっているのだとしたら、この返答をするだけで「なるほどね」と言って帰っていくでしょう。返しとしてナチュラルであり、かつ、実際は嘘だとしても極めて信憑性があります。

 

返答として汎用性が高い反面、もしそのおっさんが動物好きで「へえ、何を飼ってるんですか」と更問いが来たら面倒です。工数が増えます。

しかも、あなたが今何を採っているのかによって、飼っている動物を臨機応変に使い分けなければなりません。数例あげます。

 

ハコベ

→ インコを飼っていると答えて下さい。「小学校で飼ってるインコのエサによく採っていったな〜」などと言って満足そうに帰っていきます。

 

タンポポ

→ ウサギを飼っていると答えて下さい。「小学校で飼っ(ry

 

スベリヒユ・ウチワサボテン

→ リクガメを飼っていると答えて下さい。さらに畳み掛けるように「ちなみにこういう多肉植物ってCAM型光合成をするので組織内にリンゴ酸が貯蔵されていて酸味があるんですけどカメによってはその酸味が好きじゃない子もたまにいるみたいで」などと言ってください。よくわからない顔をして帰っていきます。

 

□ ノビル

→  残念ながら、ノビルを食べる動物があまり想定されません。ノビルを採っているときだけは正直に自分で食べると言いましょう。気が動転してノビルをイヌやネコにあげるなどと言ってしまうと、おっさんが動物好きだった場合そのまま撲殺されます。ペットにネギはダメ、ゼッタイ。

 

 

 

 

【解答例②】

「自分で食べるんですよ。お金がないんでね(キレ気味)」

 

少し攻撃的ではありますが、非常に有効です。相手は「あ…っす」となります。

しかし相手も同じ境遇で、自給自足トークに花が咲くこともあるかもしれません。よかったですね。

 

 

 

【解答例③】

「ちょっと子どものレクリエーションに使うんです」

 

個人的には、あまりウィットのない返答なので好きではないんですが。ドングリ、松ぼっくりを採取してるときには極めてナチュラルです。

類似の回答として「草木染に使うんです」というのがある。「そんな植物を使うんですか?」と訝しがられても「そうです、江戸時代までは群馬あたりで行われてた手法です」などとゴリ押ししてください。

 

 

 

 

【解答例④】

「まぁ…すいません。ちょっとね。」

 

コミュニケーションを拒絶する感じを出しましょう。

 

 

 

 

🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄🍄

 

 

 

いかがでしたか?

 

御仁のなかには「そもそも話しかけられないようにすればいいのでは」と思った方もいるかもしれませんが、これが意外と難しいんですよね。真っ黒のサングラスをかける、眉毛をなくす、くらいのことをやれば多分話しかけられないですが、イヤホンで耳塞ぐ*くらいでは駄目ですね。

* 余談だが、イヤホンしてるのに道で話しかけてくる奴なんなん?話しかけるなって暗に伝えてるのわかるよね?俺に話しかけても君の営業成績にたぶん良いことないよ。お前のことだよオープ◯ハウス。

 

 

 

野食における最大の危険は、毒でも熊でもなく、人間なのかもしれません。皆さんもご安全に。

オカジュンサイことギシギシの新芽の味見

 

散歩中にちょっとした珍味を見つけた。

 

f:id:shiratamarr:20210224194847j:image

 

ミキプルーンの苗木(ギシギシの新芽)。

どこにでも生えてるでかい雑草です。

 

f:id:shiratamarr:20210224195018j:image

 

その新芽はこんな感じでヌメってるんですよ。そのためオカジュンサイなんて呼ばれているそうです。

 

 

f:id:shiratamarr:20210227093713j:image

表面のかつお節をきれいに取って、


f:id:shiratamarr:20210227093718j:image

 


f:id:shiratamarr:20210227093707j:image

こんな感じでヌメってます。水につけるといっそうトロトロ感が出てくる。

 

 

 

 

 

今回は味見程度しか採ってこなかったので、お浸しだけで。

 

1分くらい茹でた。
f:id:shiratamarr:20210227093721j:image
f:id:shiratamarr:20210227093710j:image

心なしか色合いもジュンサイっぽい。

 

 

 

 

 

f:id:shiratamarr:20210227094136j:image

 

ポン酢をかけていただきます。

ヌメりが良い具合でなかなか美味い。目立った味があるわけではないけど、野性味が控えめで食べやすいけど、タンポポ系統のじんわりとした苦味がある。あ、思ったよりけっこう苦いわ。

 

後から調べたけど、ギシギシはシュウ酸が多く含まれているので、よく茹でてから水にさらした方がよかったっぽいです。今回は少量食べただけだったのでそこまで気にならなかったけと、ひょっとしたら苦味はシュウ酸によるものだったのかもしれない。次回の宿題ですね。

 

 

 

 

 

 

ところで、ギシギシの新芽については玉置標本さんが詳しく記事を書かれています。こちらを読めば私のブログを読む必要はないです。ご足労をおかけしました。

↓ 

 

食べ頃を逃したナズナでも食べ方さえ気をつければほぼ大根葉

 

この1〜2月で「自宅の敷地内で春の七草を探す」というのをやろうかと思っていましたが、完全に企画倒れに終わりました。西松屋に毎週末行ってたので。

 

なので、申し訳程度にナズナだけでも食べてみようと思ったってわけ。

 

 

f:id:shiratamarr:20210221101512j:image

2月中旬だけど、もう普通に花咲いてます。

 

f:id:shiratamarr:20210221182605j:image

固そう。実際固い。本当にこれ食べるの?

ネットで情報を漁ってみると、新芽の写真を載せてくれている人がいて、その株の小さくて可愛らしい一方、私が手にしている株の逞しさはなんだ。これは確実に食べ頃逃してますね。もっと寒い時期のガチ新芽を採らないといけなかったっぽいです。

おかげでナズナへの期待値を調整することができました。ありがとう、ネットの情報たち。ただし「ナズナの食べ方を紹介!」とか言いながらタネツケバナを食ってるお前はダメだ。

 

 

f:id:shiratamarr:20210221202756j:image
f:id:shiratamarr:20210221202702j:image

 

まとまった量採ってきましたが、ガンガン花咲いてます。

採取日の翌日に調理しようと思って水に付けておいたのですが、なんか大根のにおいがするんですよ。大根って謎の臭さがあるじゃないですか。あれはメチルメルカプタンという硫黄化合物で、大根の辛味成分なんですが、あのにおいがするんですよね。

 

 

 

 

下処理。

枯れた葉はもちろん取り除くとして、どこを食べればいいんでしょうか。

 

 

花茎は食べられるのか。
f:id:shiratamarr:20210221202654j:image

繊維ゴリッゴリで手では折れません。明らかに不可食なので花茎は捨てます。

ただし、先端の花が咲いている側の先端は茎が細いので、手でポキンと折れる範囲に限り食べてみることにします。花茎についている葉も食べてみましょうか。

 

 

まだ花茎が伸びる前のもの。
f:id:shiratamarr:20210221202645j:image

アブラナ科だけあって、菜の花の芽となんとなく出方が似ている気がする。

 

 

根っこ。
f:id:shiratamarr:20210221202657j:image

噛んでみたら木質化してたのでダメです。

野草を採ったらとりあえず根っこも食べることを検討してみるんですが、立派な根っこなのにちゃんと食べられるタンポポはむしろ例外的な存在なんだなと思い知ります。

 

 

f:id:shiratamarr:20210221203335j:image

下処理が完了。ちょっと生で齧ってみます。

… 大根葉だこれ。繊維強いし、表面にけっこう毛が生えていますが、味自体は大根葉にとても似ている。ただし繊維のため食感はシャキシャキではなくボリボリという感じですが、苦味やエグ味は皆無で、ちゃんと食べ物やってますよ。ナズナへの期待値がちょっと上がりました。

 

 

 

 

 

 

 

まずはシンプルにソテーで。f:id:shiratamarr:20210221203355j:image

うん、味にコクがあって、炒めると香ばしい。アブラナなのでニンニクと相性がいいです。

不可食部は取り除いたので噛みきれないほどの繊維は残っていないとはいえ、やはり繊維が強めなのと、それ以上に毛がちょっと気になる。その点で「野菜未満」な感が否めない。食べ頃過ぎてるからしょうがないんですが。

 

花茎が伸びる前の芽。毛も少ないし繊維感も穏やかでやはり食べやすい。
f:id:shiratamarr:20210221203341j:image

 

葉。外側の葉になるほど野性味が強まります。
f:id:shiratamarr:20210221203348j:image

 

花茎の柔らかい部分。手で折れる程度の繊維でしたが、食べてみるとやはり繊維は強め。やむなしですね。
f:id:shiratamarr:20210221203359j:image

 

 

 

 

 

茹でるとどうか。

とりあえず味噌汁に入れてみる。

f:id:shiratamarr:20210221203351j:image

キャベツしか入ってねえじゃねえか。

あ、いました。
f:id:shiratamarr:20210221203344j:image

 

茹でると毛の存在感がいっそう強まります。新芽を茹でたものはかなり美味いらしいのですが、この時期のナズナに関しては明らかに最適な食べ方ではない。

 

 

 

 

 

 

今までの経験からすると、食べ頃を逃して固くなった野草の食べ方はおそらく二通りだと思うんですよ。

 

  1. 細かく刻んで固い繊維を断ち切る
  2. 食感のいい食材と合わせるか、素材自体の食感が隠れる調理法(天ぷらとか)によって、繊維や毛の食感のゴワゴワさを目立たなくさせる

 

 

 

ナズナは刻めば大根葉と同じように使っていいんじゃないかということで、炒め物に入れてみます。

 

刻んだニンニクとショウガを火にかけて、豚バラ肉、カブ、ネギ、ナズナ、納豆を炒める。ここに焼きそばを入れるが、最近デブなので代わりにしらたきを入れてさらに炒める。

塩、胡椒は適宜振るとして、味付けは醤油(本当はナンプラーを使いたかった)、砂糖、オイスターソース、五香粉の合わせ調味料で。

仕上げにレモン汁を絞って完成。

 

タイのパッタイ風の何かです。

 

 

ババーン

f:id:shiratamarr:20210222124645j:image

集中線が集中してますね。

 

 

よりタイっぽく仕上げるなら、砂糖はたくさん入れて甘めにしつつ、最後にレモンの酸味で締めるのがいいと思います。依然タイに旅行に行ったとき、現地入りして早々に食べたフォーの汁が甘くてびっくりした記憶がある。

 

なぜ納豆を入れたのかというと、アジア風の甘辛の味付けに納豆がよく合うのと、冷蔵庫に納豆が12パックあって消費したかったからです。

 

 

ガツガツ食べながら、なんだこのパクチー全然香りがしねえなと思ったら、ナズナでした。

濃い味のなかでナズナの自己主張はほぼなくなってしまいますが、一方で、何の違和感もなく馴染んでいるので「細かく刻んで炒める」という方法はやはり正解だったようです。

 

 

 

せっかくなら、次はナズナの風味が活きる調理も試したいですね。刻んで塩に漬けて、沢山の胡麻と一緒に菜飯にしたらけっこういけるんじゃないかな。刻んだ柴漬けなんか入れたらより繊維感が気にならなくなるでしょう。

 

ナズナは食べ頃を過ぎても調理法に気をつければ美味しく食べられそうです。さすが昔から七草として食べられてきた古参だけあって、野草としてのポテンシャルがかなり高めだと思います。

 

 

それでは、西松屋に行ってきます。ムーニーが安いので。

 

 

(採取日: 2021.2.12)

【コンプライアンス報告】河川でのヨシの採取が河川法違反だった件

 

先日河川の護岸に生えているヨシを採取したんですが、これが河川法違反だったことに事後的に気づきました。

採ったのは所詮5本程度の話ではありますが、将来に向けた自戒の意も込めて本記事を起こします。

 

問題の記事↓

 

 

河川法という法律がありまして、不動産関係の仕事をしている方や宅建とか勉強した方は聞いたことがあるかもしれません。この法律に河川での禁止行為が列挙されています。禁止行為といっても、絶対にやるなよという性質のものというより、ちゃんと行政の許可を受けてねというものです。

(そもそも河川ってどこからどこまでを指すねんという点も規定されています。)

今回の私の行為の問題は、ヨシの採取という行為が要許可事項であったということです。

 

 

■ 管理者の許可が必要な行為

・河川の流水の占用(23条)
・河川区域内の土地の占用(24条)
河川区域内の土地における土石・砂・竹木・あし・かや等の採取(25条) ← ヨシの採取はこれに引っかかる(あしとヨシは同じ植物)
・河川区域内における工作物の新改築または除却(26条)
・河川区域内における土地の掘削・盛土・切土など土地の形状の変更、竹木の栽植・伐採(27条)
・河川における竹木の流送又は舟・いかだの通航(28条)
・その他河川の流水の方向、清潔、流量、幅員又は深浅等について河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為(29条)

 

■ 管理者の許可が必要で、無許可でやった場合には罰則がある行為

・河川保全区域内(堤防や護岸などの災害を防止する河川管理施設等のこと)における土地の掘削・盛土・切土などの土地の形状の変更、工作物の新改築 (55条)

・河川区域内への土石・砂又はごみ・ふん尿・鳥獣の死体その他の汚物や廃物の廃棄 (施行令16条の4  1項)

 

 

河川は公共の場なので自由に利用することができますが、災害対策の観点や資源利用の観点から、上記のような制限が決められているわけです。

逆を言えば、以下の行為は河川法上許可なしでできます。野食の観点からは以下が重要でしょうかね。

・野草や木の実の採取(木自体の採取はダメ)

・釣り(釣り台の設置はダメ)

・野外調理

・狩猟

※ ただし河川法以外の法令(漁業法、鳥獣保護法、各種条例)による制限はありうる。

 

たとえばサバイバルに使うのでフジの蔓を採取するケースは、木それ自体の採取ということで要許可になるのか、単なる木の従物ということで許可不要になるのか、どっちなんでしょう。前者っぽいですけどね。

 

 

 

よほど悪質なものや大規模なものでなければ、一般市民による該当行為は黙認されているということなんだと思いますが、潔白に生きていきていくためにも、これを機に気をつけていきたいと思います。

 

 

【再発防止策】

・勉強会の開催(ただし野食仲間がいないので一人での勉強会を可とする)

・チェックシートを作成し、複数人によるトリプルチェックを励行。チェックの際は指差し確認を行う(ヨシ!)