しらたまが道草を採って食うブログ

私ついていくよ どんな辛い野食の闇の中でさえ

2020-01-01から1年間の記事一覧

野良のウチワサボテンを食べる 〜 果実編

川べりに場違いなウチワサボテンが生えていたので食べてみたという話。前回は本体(茎節)を食べました。 サボテンの実という果物は、なんとなく子どもの頃からの私の憧れだった。これほどエキゾティズムをくすぐられる果物はなかなかない。 ウチワサボテン…

野良のウチワサボテンを食べる 〜 本体編

川で釣りをしていたら突如目の前に現れた多肉植物。 この形からしてウチワサボテンでしょう。 多肉植物って、園芸でも大変人気があって、インテリアのようにこじんまりとした鉢にちょこんと植えられていたりするけども、場違いな場所で葉を縦横無尽に広げて…

【ヒヤリハット報告】ノボロギクを食べそうになった件

可食な野草だと思い込んで、毒草であるノボロギクを採取しました。 今日の場所、可食の野草が多くて最高だった。ノボロギク、アシの新芽、ノゲシ。 pic.twitter.com/EhnMl3VcH1— しらたま (@shirata_marr) 2020年12月13日 調理前に確認して気づきましたが、…

初冬のキク科天ぷらパーティー 〜 アキノノゲシとアレチノギク

ナマズ釣りに行ったときに野草も採りましたので、今回は野草のレビューです。 ↓ナマズを泥抜きせずに食った話はこちら この寒い季節に生えてる野草というとやはりロゼット型の草がメインになってきます。 やっぱり川岸にわんさか生えてますね。 アキノノゲシ…

泥抜きせずナマズを食べたけど幸いながら美味かった - ナマズの天ぷら

【2021.6.18追記】 ① 本記事では泥抜きせずにナマズを食べていますが、「ナマズを食べるときには泥抜きする必要がない」ということを必ずしも意味しません。私が今回のナマズを釣った初冬という季節に鑑みると、あまり餌を食べなくなっており、したがって体…

魚が釣れないのでクレソンとセリを摘む

今年最後の琵琶湖釣行の野草編。釣り編はこちら↓ 寒いだけでなかなか魚が釣れません。最後は優しいハスくんが釣れてくれたのだが、それまでは釣果はほぼ諦めて野草採取モードに入っていた。早く見極めること、複数の選択肢を持っておくことは、心の安寧にと…

今年のハス釣り納め - ハスの天ぷら

11月の3連休、また琵琶湖に釣りに来た。 紅葉のピーク。琵琶湖に向かう途中、車から望む山々が色づいて大変美しく、このまま釣りに行かなかったとしてもこの紅葉を見れただけでも車を走らせた甲斐があるとさえ思った。思っただけで、紅葉だけ見て帰るなんて…

秋の味覚イナゴを食べる - 佃煮

秋の味覚といえば、植物質のものでいえば新米、栗、銀杏、松茸、さつま芋、里芋あたりが思い浮かぶだろう。動物質のもので真っ先に思い浮かぶのは秋刀魚だろうが、年々悪くなる漁獲量にかんがみれば、いつまでも秋の味覚ともてはやして大量消費しているわけ…

菱の実を買って食べてみた - 天ぷら・酢豚風炒め物

昔から野池なんかで釣りをしていたので、菱という水生植物は見慣れていた。そして秋を超えると岸にトゲトゲした黒い殻の禍々しい実が落ちているが、それが菱の実であること、そして食べられるらしいことも何となく知っていた。 ほんと何なのこの形。忍者が使…

インコの餌に成り果てているハコベに祝福を - ハコベのお浸し

ハコベの花をご存じだろう。春に道端や畑に咲いてるあの小さな白い花である。 よく見るとなかなか可愛い花で、春の七草のひとつであるが、ハコベはどこにでも生えている典型的な雑草に属している。皆さんのハコベに対する印象というと、小学校で飼われている…

桂花醬(金木犀のシロップ漬け)のお茶を飲んだら香りが良すぎてカオリ(23歳・社会人2年目)になった

金木犀の香りが好きだ。金木犀の香りを嗅いで初めて僕のなかで秋がやってくる。最近いろんなところで「〇〇をして初めて僕のなかで秋がやってくる」的発言をしている気がする。総合すると、金木犀をかいで、銀杏を食べて、どんぐりを拾って、燗酒を呑まなけ…

たんぽぽの利用可能性は大きい - たんぽぽのツナマヨ和え

野草の摘み食いをしていて面白いのは、その辺に普通に生えてる植物が実は美味しかったりして、その植物に対する見方がまるで変化してしまうというところなんですよね。なぜこれが栽培されて野菜として一般化しなかったんだろうかと思いを馳せるのもまた一興…

マテバシイを食べてみる - 丸ごと調理編

紳士淑女の秋の楽しみといえば、ドングリ拾いであろう。 かくいう私もその辺で拾ってきましたよ。 ドングリはブナ科に見られる硬い殻に覆われた果実の総称であるが、アク抜きしなくても食べられるものはスダジイ、ツブラジイ、マテバシイ、クリの4種類。全て…

海岸のハーブ・ハマゴウの奥ゆかしさはシンプルな肉料理に合う - 豚肩ロースのソテー

日本には8つ、海と接しない内陸県があるがご存知だろうか?まあ知らないでしょうね。海あり都道府県の人たちは、海なし県のことなんてこれまでの人生において1ミリたりとも考えたことなんてないのでしょう。授かりし者は、授かることができずに地面を必死に…

畑に生え散らかしてる紫蘇でジェノベーゼを作る

今年の実家の畑には紫蘇がわんさか生えている。紫蘇が少なかった昨年の実績への反省から、今年は種をたくさん撒いたからである。昨年も紫蘇の種を撒いたのだが、昔植えて以来うちの畑で半野生化している三つ葉とのニッチ争いに負けて、あまり育たなかったら…

琵琶湖に行っていろいろ採ってきた④ 〜 ウワバの仲間と思しき幼虫

琵琶湖湖畔でオニノゲシを摘んだ話は既に書いたが、持ち帰って処理していると何匹か緑色の幼虫がくっついていた。 オニノゲシの話はこちら。 何かの幼虫。 オニノゲシには黄色のマリメッコカラーのホソバセダカモクメがついていたが、これとは明らかに別の種…

琵琶湖に行っていろいろ採ってきた③ 〜 オニグルミ

道草など食いもしない御仁におかれては、クルミがその辺に実っているものだなどとは想像もしないだろう。しかしオニグルミというクルミは、河川敷などの水辺によく自生しており、全くもって珍しいものではない。あなたのすぐ背後にもいます。 市販のクルミは…

枝豆についた幼虫は枝豆の味(シロイチモジマダラメイガ?)

記事にするほどでもないんだけど、せっかくなので短いけど備忘で書いておく。 実家で採れた枝豆を先日茹でて食べていたんですよ。こいついつも実家の畑で収穫した野菜食ってんなって思った?へへ 枝豆にもよく虫がつくんですよね。 ぬくぬくと豆の中で育った…

琵琶湖に行っていろいろ採ってきた② 〜 オニノゲシ、スベリヒユ、ツユクサ

琵琶湖遊び釣り編につづき、今回は野草編。 釣り編はこちら。 私は魚を釣るということへの執着がどうも薄いようで、すぐに集中力がなくなって他事をしがちである。魚だけではなく野草とかその他諸々で土産ができればそれで良いと思っている。 初めに釣ってい…

琵琶湖に行っていろいろ採ってきた① 〜 ハス釣りとバス釣り

ストレスで魔女化する前に琵琶湖で遊んできた。 生まれも育ちも岐阜であった私は、よく子どもの頃に父と福井に釣りに行き、その途中に琵琶湖に寄ってバス釣りするという週末を送っていた。学生時代も、実家に電車で帰るときはJR琵琶湖線に乗っていたため、景…

繊維が柔らかければツユクサは美味い - ツユクサの胡麻和え

実家はクソ田舎で、家の地続きに畑と田んぼがある。おかげで畑と庭を含めあらゆるところでカエルがぴょこぴょこやっているケロちゃんハウスと化している。先日、カエル嫌いの知り合いがうちに来たら憤死してしまった。 雑草が生え放題で実質里山みたいなもん…

住宅地に咲くノカンゾウのつぼみを摘む妖怪と化した

ノカンゾウはオレンジの花を咲かせるユリ科の花で、野山や土手なんかに広く分布している。西洋で薬草的なポジションにある甘草とは別で、漢字は萱草と書く。ワスレナグサとも呼ばれるけども、ムラサキ科の園芸用の花にもワスレナグサと呼ばれるものがある。…

セミの幼虫は普通に美味かった

昆虫食をやってみたいと思ってネットを探しても、野食ガチ勢がカマドウマとかコウガイビルとか食べてるブログばかりが目について、昆虫食へのハードルが爆上がりしてしまうみたいなこと、よくありますよね。 わりと色んな人が昆虫食の入門に勧めてるのがセミ…

ドクダミが美味いとか言った人は正直に手を挙げてください - ドクダミフライ

ドクダミの葉の匂いを嗅いだことはありますか。あの匂いはいつ嗅いでもドクダミで、それ以外の何者でもない。彼(女)くらいの確固たるアイデンティティを持ちたいものである。 ドクダミの葉を乾燥させてお茶にするという話はよく聞く。葉をそのまま食べるとい…