しらたまが道草を採って食うブログ

私ついていくよ どんな辛い野食の闇の中でさえ

キジハタ・カサゴ・アナハゼの清蒸

 

三重県答志島でキジハタやカサゴを釣りました。今回は調理編です。

前回の記事には釣りと下処理の様子を書きました。


 

 

 

 

せっかくなのでシンプルに刺身か塩焼きにして食べたいところですが、島で散々刺身と塩焼きは食べてきたので別の料理が食べたい。なんなら肉が食べたい。

せっかくのキジハタなので唐揚げにするのはもったいない。せっかくなので丸のままの調理をしたいということでアクアパッツァはどうかと考えたが、あれはさほど美味しくない白身魚二枚貝やらトマトの旨味で美味しく食べる料理という認識なので、もっと素材の味を活かしたものにしたい。となれば清蒸(チンジョン)しかあるまい。清蒸は、白身魚に基本下味をつけずに蒸しあげる中華料理。

 

 

 

完全に我流なのだが私の清蒸の作り方は次のとおり。

 

  1. ウロコと内臓をとった魚の表面に切り込みを入れておく(中まで火が通りやすくするため)
  2. 魚を皿に乗せ、紹興酒をかけ、千切りした生姜をたくさんのせる
  3. 皿のまま蒸す(魚の大きさにもよるが15分前後か)
  4. タレ作り:しょうゆ3、砂糖1、蒸したときに出る汁2の割合で火にかける
  5. 蒸し上がった魚に熱々に熱した胡麻油をかけて、香菜をたっぷり乗せる

 

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皿にたまった汁は一部タレに使って残りは味噌汁に入れました。この汁は美味いので絶対何かに使ってね。

いろんなレシピを見る限り、私のタレはちょっと甘めだと思われる。胡麻油を仕上げに熱してかけましたが、中国では落花生油を使ったりするそうです。パクチーだけ乗せたが、白髪ネギを乗せても美味しい。シンプルながらもいろんなバリエーションがあるので奥が深い。

 

 

 

 

キジハタ
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もう身がフワフワのホロホロのトロトロですよ。身離れがよく、程よく脂がのっているので甘みも感じられ、それでいてくどさは全くない。シンプルな料理だけに魚によっては物足りなさを感じることがあるけど、キジハタは抜群にこの料理に合う。

もうさ、この顔立ちがいいじゃないですか。精悍やもん。大皿にドンと乗せたときの映え方が並大抵じゃない。味・見た目ともに完璧。ありがとうございます。

 

 

 

カサゴ
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キジハタより身がギュッと締まっていて、あっさり淡白。それでもしっかりと旨さは感じられる。身質からして油を補ってあげるような調理のほうが適しているかもしれないが、清蒸でもとても美味しい。

 

 

 

アナハゼ
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生のときはあんなにエメラルドグリーンだったのに、火を通すと赤くなるんですね。


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大変きめの細かい身ですよこれは。アナハゼってハゼ科ではなくカジカ科の魚ですが、ハゼのようなホクホクとした舌触りがある。ハゼのように天ぷらにしたら相当美味いんじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

根魚はおしなべて美味しいんですが、頭を落として中骨を取ってしまうと歩留まりが非常に悪い。せっかくならば頭の先骨の髄まで食べてあげたい。

清蒸を食べ終わった後の頭、中骨、ヒレに片栗粉をまぶして、

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30分くらい揚げる。泡が出なくなってきたら揚げあがり。
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魚の頭の唐揚げって、単なる廃棄物利用以上の美味しさがあります。カサゴは内臓だけ取り除いて頭ごと唐揚げにするのが定番だけど、頭を食べるために長時間揚げると身の方がどうしても固くなってしまうので、頭と骨だけを後から集めて唐揚げにした方が全ての部位を一番美味しく食べられるんではないかと思う。