タケノコを採りたい。しかし孟宗竹はその辺に生えていないし、生えていたとしても私有地の可能性が高い。ということで当面は公共の場などに生えている適当なタケノコを採って過ごす。
そういえば実家にも竹あるんだわ。
黒竹(くろちく)です。和風の庭によく植えられている観賞用の竹で、あらためて見るとこの虎目石のような色合いがなんとも渋くて洗練されている。観賞用植物のなかでも屈指のスタイリッシュさではないだろうか。
黒竹も5月頃になるとタケノコを出します。
食べられるのかと母に一応聞いてみたら、姉が子どもの頃しょっちゅう採って持ってくるので味噌汁に入れて食べていたとのこと。僕は一度も食べたことないんですが…。しかもアクがほぼないので調理が楽とのこと。身近に有識者おった。
難なくボキンと折れそうなところで折っていきます。難なく折れたものがたぶん食べ頃です。
タケノコを探す僕
皮を剥くとこんな感じ。
孟宗竹は皮のまま茹でてアク抜きしますが、黒竹はそんなことする必要はないらしい。試しに生で齧ったが、たしかに口がヒリヒリするような感じはほぼなく、アク抜きの工程すらなくてもいけそうである。とはいえ念のため一度だけ茹でこぼしたものを調理していくことにした。
初めて食べる食材をとりあえずラーメンに入れるのが定番になりつつある。
あ、美味いわ。アクは全く気にならないですね。タケノコの風味は薄くて物足りないけど、小気味いいポリポリした食感があるので食材としては全然アリ。
次は天ぷらにしてみる。
タネの賑やかしにはいいけど、天ぷらって素材の味が直に出るので、味の物足りなさが気になる。水っぽさというか、毎回食べるたびに予想以上の味のなさに違和感を覚えてしまう。
素材の味を活かす系の調理よりも、食感のみ活かしてあとは調味料に頼る方向の調理の方がいいかもしれない。キクラゲみたいなもんですね。
肉と一緒に中華風の炒めにしました。先日記事にしたハマダイコンの実も入ってます。
予想通り、濃い味付けにするのが正解ですね。
竹って、もの凄い勢いで地下茎を伸ばすので、放っておくと他の植物の場所に侵入したり庭のコンクリートを破壊したりするんですよね。どうせ毎年折っては捨てるを繰り返すだけのタケノコ、それが楽に食べられるのであれば有難い話です。
(採取日: 2022. 5. 5)