先日の記事のとおり、三重県の答志島に旅行に行ったんですが、小さい子どもがいると旅行先での動き方が子ども中心になりますね。とにかく起きている時間帯にいかに退屈させないかに全神経を注ぐようになる。9月中旬なのでもう海水浴はできないが、磯遊びはできそうだということで、日中にちょうど干潮になる日取りで旅程を組んだ。
磯遊びって子どもじゃなくても楽しいですよね。磯遊びを楽しめない奴は何やらせてもダメ。
イシダタミガイの貝殻ですが中身はヤドカリ。
イボニシ。磯で拾える可食の貝としては比較的有名かな。
マツバガイ。こいつは安定して一定量確保できますね。
オオヘビガイ。これが一番採りたかったやつなんですけど、岩にがっちりついてるからちょっとしたナイフくらいではとれない。なんとか一個だけ確保して諦めました。
成果
子どもの世話しながらの片手間の採取だったので、よく目についたマツバガイがやたら充実する結果になってしまった。
ヤドカリ。ヤドカリの種類の区別がつかないどころかそもそも観察がちゃんとできないので、同定は諦めました。
イボニシ
イシダタミガイ。これも磯に行けばまず見られる貝ですね。
スガイ。サザエ科だけあって美味しいらしい。
マツバガイ
オオヘビガイ
あとはカメノテも見つけたので少しだけ拝借しました。
サイズ的にも酒蒸しにするようなものではないので、味噌汁に入れてしまいます。出汁が無駄にならないので、こういう小さい貝を調理するときは汁物に入れるのは合理的だったりもします。
マツバガイ以外は貝殻ごと味噌汁に放り込むので、貝同士をすり合わせるようにして表面洗う。
マツバガイはスプーンの裏側を使って身を取り出す(取り出した身と内臓は写真のとおり)。内臓は入れた方がいいのか悩みましたが、酒蒸しではないので今回は取り除くことに。
以前マツバガイを食べたときは酒蒸しにして内臓ごと頂いたが、それほどクセの強いワタでもなかった印象。逆にちょっと味が弱いかなと感じました。
完成。
まず、入れた貝の量はたかが知れているので、貝の出汁はそんなに出てません。
イシダタミガイ。ふつうに美味いです。
イボニシ。
イシダタミガイよりもワタのクセが強いような気がする。イボニシはイシダタミガイと違って肉食性の貝なので、ワタの味にもちがいが出るのかもしれない。しかし全然食べて美味しいレベルのワタです。
スガイはさすがサザエの仲間で、入り口にフタがついている。これがなかなか硬くて串を刺せない。
爪楊枝だと歯が立たないので金串に持ち替えた。
立派なワタをお持ちで、味のバランスが大変良い。イボニシとかイシダタミガイよりも大きいので食べ甲斐もある。
ヤドカリ。赤い!
甲殻類の強い香りと味が押し寄せる。身が少なくて殻の比率が高いからか、殻の香ばしさと脳みそのコクの印象が強い。その点ではサワガニを彷彿とさせるものがある。磯でお湯沸かしてカップヌードルを食べることがあったら、その辺でヤドカリ捕まえて入れればワンランク上のカップヌードルになるんじゃないでしょうか。
オオヘビガイ。
カキを彷彿とさせるソフトな身質とコク。いかにも磯物というべき上記の巻貝たちとは全くベクトルのちがう品の良さ。次回はマイナスドライバー装備して本気で採る。
カメノテ。
エビのようなカニのような貝柱のような、シャクシャクした食感と甘み。
マツバガイ。ツノがぴょこっと出てる。
コリコリ食感の味の薄い何かに成り下がってしまったかな…。食べるならワタもつけて加熱するか、ワタを外すなら刺身で、ってところでしょうか。身そのものにはそんなに強い味はないみたいです。
なお、磯にはワカメと思しき海藻もあったりして拾いたかったのですが、今回行ったエリアの漁業権を調べている余裕がなかったので、よくわからんものは避けて明らかに漁業権が設定されていないような磯物だけを対象にしました。
(採取日:2022. 9. 10)