春が近づいてきたのでソワソワしますね。ソワソワしすぎてデニソワ人になっちゃいました。
何か食べられるものがないかと散歩してみても春の野草には少し早い。代わりにツバキの花が咲いていたのでツバキ食べてみましょうか。せっかくなのでサザンカと食べ比べます。
ツバキ、好きなんですよね。厚くて立体的な花弁には着物のような美しさがある。
こちらは赤いツバキ
こちらはサザンカ
ツバキに比べて花弁が小さく、花全体も若干平面的。
ツバキは花ごとボトリと落ちますが、サザンカは花弁ごとにパラパラと落ちるので、地面を見れば一発で判別できる。
きれいな花を食べるなんてなんともいいじゃないですか。仙人にでもなった気分です。仙人で思い出したけど、原神の申鶴復刻いつですか?
以前サザンカを白ワインで煮てジャムにしたことがあったけど、タンニン由来と思われる苦味が強かった。ツバキとサザンカの成分上の違いはわからないけど、ツバキを食べるときにもタンニンの存在には注意した方がよさそう。
ツバキの一番外側の花弁を試しに生で食べてみる。
あ、けっこう苦い。生のゴーヤの1/3くらいの苦さ。そして予想外に繊維が強くて噛みきれん。
口から出したものをお見せして大変心苦しいが、なんか青っぽく変色してました。
ツバキの色素であるアントシアニンは酸性の溶液に入れると赤く、アルカリ性の溶液に入れると青くなるので、中性の口の中に入れたことで色が変化したんでしょうか。
思いのほか固かったのが心残りだが、とりあえず天ぷらに揚げていく。天ぷらを選んだのは、私の持っている野草本にツバキの天ぷらが紹介されていたのと、油の力で苦味がどうにかなるんじゃないかという漠然とした期待からです。
まずはツバキから。
花自体には強い味は存在しないので完全に食感を楽しむだけの料理という感があるけど、ナシではないかな。苦味はやはり強め。
どこが苦いのか検証。
花弁。
かすかな苦味はあるけどそこまでではない。
おしべ。なんかカメノテの身みたいな形ですね。
苦味の原因こいつだわ。単体で食べるとかなり苦い。しかも舌の奥の方にいつまでも苦味がズーンと残って、あまりいい苦味とは思えない。汚い例えをするなら、耳垢って苦いじゃないですか。その苦味がずっと舌の奥に残ってる感じ。おしべがあったほうが天ぷら映えするけど、確実に取り除いておいたほうがいい。
次はサザンカ。
噛んだ瞬間に芳しいお花の香りがしたけど、天ぷらにはこの香りはいらんな。そしてツバキの花弁よりも苦味が強い。もし天ぷらにするならツバキだけでいいです。
食べ終わったあと30分くらい口の中に苦味がずっと残っていて、あまりいいものではなかったです。最初の1個は物珍しさから楽しく食べられるけど、食べるのはその1個でいい。
(採取日: 2023. 1. 19)