どこにでも生えていて、アク抜きなどの面倒な調理工程が必要なく、そして美味いという点で、ノビルが人権野草であることに異論はないことと思います。
ノビルは春先から出始めますが、あまり小さいうちにとっても食べ応えがなく、一本一本薄皮の処理をするのも面倒なので、ある程度の大きさになってから採るのがいい。鱗茎(いわゆるタマの部分)も大きい方がいいしね。
4月中旬、イタドリを採りに河川敷に来たときに、ついでにノビルでも採って帰ろうかと思い立った。
他の草も生え散らかしてるので分かりにくいですが、ノビルにつぼみ(葱坊主)ができている。普通のネギの葱坊主であれば大変美味しいのですが、わざわざノビルの小さい葱坊主が美味しいのかは知らない。かと言って集めて食べるのも面倒くさい。それよりも、葱坊主ができるころのノビルは成長しきって背丈が大きくなっているので、全草を食べられるなら歩留まりがすこぶる良い。
だってこの大きさですよ。
問題は繊維が固すぎないか。成長フェーズでは新しい細胞がどんどんできているので柔らかく食べやすいが、成長しきっていろいろ花を咲かせる準備をしましょうという段階になると繊維が固くなってくるので、だんだんと食べるのに向かなくなってくる。
野草の繊維の強さを測るときの自分の中での基準ですが、野草の茎を手で折ってみて、①小気味よくポキンと折れたらまったく問題なし、②少ししなってからポキンと折れるときは小さく刻んで火にかければ食べられる、③折れ目に目に見えるほどの繊維が残る、または一発で折れないのであれば諦める、という感じです。
試してみると今回のノビルは②のイメージで、おそらくまだいけそう。ということでまとまった量を採取していきましょう。
おりゃ!
タマが千切れてるじゃねえか!!!下手くそ!!!人間やめろ!!!
今度はいいね🥰🥰🥰🥰🥰🥰🥰
できれば脇についている小さな鱗茎は土に戻してあげるといいです。
採ってきたノビル(一部)。小ネギやん。
試してみるまでもなくザク切りで食べるには繊固い気がしたので、小口切りで繊維を細かく断ち切って食べてみる。
ちょうど水餃子をしたのでスープに入れてみる。最近冷凍の水餃子を重宝してましてね。餃子を茹でて野菜添えるだけでもよし、野菜と一緒にスープ風にしてもよし。共働き世帯には冷凍水餃子、はっきりわかんだね。
市販の小ネギに比べたら当然固めではあるけど、ちゃんと食べられますね。妻が文句言わなかったので問題ないということでしょう。
タマも美味い。
小口切りすれば普通に使えることがわかったので、採ってきたノビル全部小口切りにしてタッパーで保存しながら使いました。
味噌汁に入れてもよし。
酢鳥の彩りに入れてもよし。
さすがに火をしっかり入れた方が食べやすかったので、そこだけ注意ですね。
(採取日: 2023. 4.18)