この記事を書き始めた8月8日、名古屋は39度のとろけそうな日。センチメンタル・バスかよ。
身体が弱らないようしっかり栄養を摂りたいところ。夏に食べたい野菜と言えば、皆さんもよく食べているアレですよね。そう、スベリヒユ(ナレーション: 日髙のり子)
無限に生えてくる生命力の強さ、しかし各地で野菜として食され栄養価も豊富な雑草系野草のキング。
先日、親が実家の畑に農薬を撒くというので、その前にスベリヒユを採っておいてくれと頼んでおいたもの。まだまだ生えていたらしいので、写真の10倍くらいの量があってもよかった。
スベリヒユは過去に記事にしているが、手に入るたびにちょこちょこ食べていて、もはや私の日常にすっかり溶け込んだ野草となっている。
この記事のときはだし醤油でお浸しにしたが、個人的にはスベリヒユ特有の酸味*はお浸しという食べ方にあまりマッチしていないように思われたので、今回はこの酸味を活かした食べ方を探ってみたいと思います。
* スベリヒユはいわゆる多肉植物で、夜間に取り込んだ二酸化炭素をリンゴ酸のかたちで細胞内に貯蔵し、それを日中に再度二酸化炭素に還元して光合成を行います(CAM型光合成)。スベリヒユの酸味はこのリンゴ酸由来のものです。
まずはサラダ。ギリシャとかでよく食べられているらしい。
ドレッシングには白ワインビネガー、はちみつ、塩、胡椒を入れた。スベリヒユ自体は酸味があるものの淡白な味わいなので甘味や旨味を補った方がよかろうということで、ちょっと甘めの味にしてみる。
やはり狙い通りで、スベリヒユの酸味とドレッシングの酸味がマッチしていて、無限に食べられる。多肉植物の酸味には酸味をぶつけるという手法はウチワサボテンでも実践済みである。
続いてスープ。ギリシャとかでよく食べられているらしい。
普通のコンソメスープにレモン汁を加えてみた。
サラダみたいにスベリヒユ自体に味をつけるわけではないので、ちょっと淡白さが際立ってしまうが、普通に美味い。スベリヒユに下味をつけておくとよかったかもしれない。
ナムル。ギリシャでは食べられていない。
やはり例によってレモン汁をひと振りして酸味を加えている。
焼肉屋で出てきても違和感がない。油でコクをプラスするのはひとつの正解だと思う。
次回のスベリヒユ配給時には、山形で食べられているという乾燥スベリヒユの煮物をやってみたいと思います。
(採取日: 2021. 7月某日)